キックボクシングに関する事
プロでも何でもなく趣味でキックボクシングの練習をしていたが、やってない人にはよく分からない事とかたまに人に説明することがある。 やめてから気がつけば数年経過したので最近色々忘れてきている。
地域やらジムやらによっても言い方や意味が異なる事もあると思うが、自分が神奈川と東京の3つのジムを転々とする間に見聞きしたキックボクシングに関連する、ちゃんとした本には書かれなそうなスラングとかカタカナだけど英語と表現が違うとかも含むメモ。
キックボクシング
キックボクシングとは何かという明確な定義は恐らくないが、パンチ、キック、肘打ち、膝蹴り、首相撲辺りが有効な、リングでボクシンググローブをつけてやるのが大体キックボクシング。 キックボクシングは身近ではないので、知らない人にたまに「キックボクシングだからパンチないんでしょ?」とか言われたりもすがそんなことはない。 1970年辺りだとテレビのゴールデンタイムに何個かの地上波テレビ局が試合中継してたので、70代とかの年齢の人々は知ってたりする。
打倒ムエタイ
日本ではキックボクシングと一緒に語られるムエタイというのがあるが、呼び方としてタイ式ボクシングとかタイ式キックボクシングと呼ばれるのも同じ物。 元々キックボクシングという言葉自体が日本生まれの言葉で、日本人空手家(だけじゃないみたいだが)対タイ人ムエタイ戦士の異種格闘技戦イベントとしてやったのがキックボクシングという言葉の始まりとされる。 その時に日本人側はほとんど負けてしまったため、その昔から「打倒ムエタイ」という言葉が使われる事がある。
キック
キックボクシングにおいてキックという言葉が単独で使われた場合はキックボクシングという競技の略称として使われ、足での攻撃は蹴りと言われる。 なのでパンチとキックではなく、(なんか気持ち悪い感じがするが)パンチと蹴りと言われたりする。 ミドルキックなど接頭語がつくこの場合には足での攻撃としての意味でキックが使われる。 パンチ限定のスパーリングに対して、キック有りではなく蹴り有りスパーリング、と言ったりする。(この文脈だとキック有りといっても普通に通じると思うが)
練習方法
キックボクシングの練習方法について。
シャドー
一人空中に対して攻撃したり防御したりする練習方法。 フォームを鏡で確認しながらやる。
サンドバッグ
天井から吊るしてある円筒形のものを実際に殴ったり蹴ったりの練習。 外側は革で出来ている。 日本語ではサンドバッグと呼ぶが、英語だとpunching bagとかboxing bagとかheavy bagとかtraining bagと呼ぶ。 中に砂は入っておらず、布とかスポンジの切れ端が積めてある事が多い。 ごくまれに軽くて柔らかい、綿が入ってるんじゃないかと思うバッグもある。
ミット打ち
ミット打ちとはトレーナーが手にミットを持ち、それに向かって攻撃を行う練習方法。英語ではpad work。 ミットを担当しているトレーナーの事をミット持ちと呼んだりする。
スパーリング
スパーリングとは二人で行う自由に攻撃防御を行う練習。マウスピース、ヘッドギア、グローブ、レガース、ファールカップ等安全装備を付けて行う。 略してスパーと呼ばれる事も。 今時のキックボクシングジムでは初心者がやらされることはない、というかやりたいといっても多分やらせてくれない。 スパーリングにも色々種類があり、二人でやるもののシャドーと同じように空中に向かって攻撃する程度で実際には当てないマススパーリングとか、軽く当てるとされるライトスパーリング、本気の威力で攻撃するガチスパーリングなどがある。 マスとかライトとか言ってるのに結構強く当ててくる人とかもいる。 日本語のガチスパーリングは英語だとhard sparring。
ロー、ミドル、ハイ
それぞれローキック、ミドルキック、ハイキックの略で、それぞれ頭、胴、脚に対する回し蹴り。 キックボクシングでの回し蹴りとは、弧を描くようにして足の甲や足首、脛辺りを当てる蹴り方。 ボディーとミドルって本来場所的に同じなはずだが、ボディーといった場合には腹を殴ること、ミドルといったら胴に回し蹴りをすることを意味する。 ミドルパンチとかボディキックとかはあまり言わない。
道具
グローブ
いわゆるボクシンググローブ。 キックボクシングやムエタイ向けとして売っているものもあり、手の開き具合とか親指の角度とか手首回りの形とかが違うらしいが、それ自体は比べると分かるけどなんでそうなってるのかはよく分からない。 グローブには大きくパンチンググローブと何とかオンスグローブがあり、前者はミットとかバッグとかで使う物で、薄かったり材質が固かったりする事による相手への安全面からスパーリングでは使わない。 何とかオンスグローブは8オンスから16オンスくらいまであり、一番大きい16オンスは練習で人間を殴るときに使うが、10オンスとかはプロが試合で使ったり、パンチンググローブのように使ったりする。
バンテージ
拳や手首に巻いて保護する長い布。 英語だとhand wrap。
マウスピース
マウスピースとは口の中に入れる防具で、顔面に攻撃を受けた場合に、頬の内側が歯に当たって切れたり、上下の歯が直接当たって割れたり、と言うような口まわりの怪我防止の為に使われる物。 日本語だとマウスピースだが、英語だとmouth guard。
レガース
レガースとは足先から膝下くらいまでの防具。別名シンガード。 キックボクシングでは足の甲だけでなく足首上の脛で蹴ったり、膝下の脛で蹴りを受けたりするので、人を蹴る練習で使う。アマチュアは試合でもつける。
ヘッドギア
当てるスパーリングを行う場合に頭部につける防具。 頭から鼻まで守るもの、頭から頬までまもるもの、頭だけまもるものとかバリエーションが色々ある。